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うつ病と診断された後に、発達障害と言われました。障害年金請求上の初診日はどちらで最初に受診した日になるのですか?
A:この場合には、診断名の変更とされることが、一般的ですから、うつ病またはそれと関連する症状での最初の診察日が、通常は初診日となります。障害年金を受給している最中に、うつ病から発達障害になっても、単なる診断名の変更ですから、障害年金の受給権には影響しません
なお、他の2つの精神障害が前後して発病した(または診断された)場合、先に発病したものと後に発病したものがそれぞれ何という障害(傷病)の場合にどう扱われるかというのは、 厚労省が示した知的障害や発達障害と他の精神疾患が併存している場合の取扱いを見てください。
↑の取り扱いについての障害年金.comからのコメント
- (3)→前発:知的障害と後発:発達障害の場合、結局は知的障害が3級以上のときは同一傷病とし、知的障害が3級にも達しない場合は別傷病(発達障害の初診を障害年金請求上の初診日)とするというわけですが、知的障害が3級以上かそれ以下かということをどうやって判断するのでしょうか。考えられるのは、療育手帳を取得しているかどうか(またはその等級の程度はどうか)、就学状況(普通学級か否か)などと思われますが、明確ではありません。
- (6)→前発:知的障害または発達障害で、後発:統合失調症のケースで、発達障害や知的障害の症状の中に、統合失調症の症状を示すものは同一傷病とするとしていますが、統合失調症の症状が発達障害や知的障害の「中なのか」と「外なのか」をどう判断するというのでしょう。このときには「統合失調症の診断名を発達障害や知的障害の傷病名に付してくる」としていますが、別傷病の場合だって、2つの傷病名を併記するのは同じです。これでは判断しようがないと思われます。
- ここには書かれていませんが、うつ病や統合失調症と診断されていたものが、後に実は知的障害もあるといわれた場合にはどう扱うのかです。こういうケースは結構あります。発達障害は、それと関連ある症状で受診した日が初診日ですから、うつ病または統合失調症→発達障害なら、初診日は動かず、診断名の変更だけで済みます。しかし、うつ病または統合失調症→知的障害の場合は、知的障害の初診日を一律に出生時にしているため、診断名の変更では済みません。
これらが同一傷病となると、初診日は出生時となり、うつ病または統合失調症が厚年や共済加入中でも、20歳前初診の障害基礎年金しか請求できなくなります。この場合には、せめて(3)と同様に、知的障害が3級程度にも達しない場合は別傷病とするなどと扱うべきだと考えます。
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