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血友病で障害年金がもらえるのは?


Q:血友病の障害認定基準を教えてください。
A:血友病(凝固因子欠乏症)、血小板減少性紫斑病等、血栓・止血疾患の認定基準は以下です。

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(1) 血液・造血器疾患は、臨床像から血液・造血器疾患を次のように大別する。

赤血球系・造血不全疾患(再生不良性貧血、溶血性貧血等)
イ 血栓・止血疾患(血小板減少性紫斑病、凝固因子欠乏症等)
白血球系・造血器腫瘍疾患(白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫等)

(2) 血液・造血器疾患の主要症状としては、顔面蒼白、易疲労感、動悸、息切れ、発熱、頭痛、めまい、知覚異常、紫斑、月経過多、骨痛、関節痛等の自覚症状、黄疸、心雑音、舌の異常、易感染性、出血傾向、血栓傾向、リンパ節腫脹、肝腫、脾腫等の他覚所見がある。

(3) 検査としては、血球算定検査、血液生化学検査、免疫学的検査、鉄代謝検査、骨髄穿刺、リンパ節生検、骨髄生検、凝固系検査、染色体検査、遺伝子検査、細胞表面抗原検査、画像検査(CT検査・超音波検査など)等がある。

(4) 血液・造血器疾患による障害の程度を一般状態区分表で示すと次のとおりである。
一般状態区分表
無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの  例えば、軽い家事、事務など
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

(5) 各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおりである。
1級A表T欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表T欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、一般状態区分表のオに該当するもの
2級A表U欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表U欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、一般状態区分表のエ又はウに該当するもの
3級A表V欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表V欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの

A表
区分臨床所見
T1 高度の出血傾向、血栓傾向又は関節症状のあるもの
2 補充療法をひんぱんに行っているもの
U1 中度の出血傾向、血栓傾向又は関節症状のあるもの
2 補充療法を時々行っているもの
V1 軽度の出血傾向、血栓傾向又は関節症状のあるもの
2 補充療法を必要に応じ行っているもの
(注)補充療法は、凝固因子製剤(代替医薬品やインヒビター治療薬の投与を含む。)の輸注、血小板の輸血、新鮮凍結血漿の投与などを対象にする。

B表
区分検査所見
T1 APTT又はPTが基準値の3倍以上のもの
2 血小板数が2万/μL未満のもの
3 凝固因子活性が1%未満のもの
U1 APTTが基準値の2倍以上3倍未満のもの
2 血小板数が2万/μL以上5万/μL未満のもの
3 凝固因子活性が1%以上5%未満のもの
V1 APTTが基準値の1.5倍以上2倍未満のもの
2 血小板数が5万/μL以上10万/μL未満のもの
3 凝固因子活性が5%以上40%未満のもの
(注1)凝固因子活性は、凝固第〔U・X・Z・[・\・]・]T・]V〕因子とフォンヴィレブランド因子のうち、最も数値の低い一因子を対象にする。
(注2)血栓疾患、凝固因子欠乏症でインヒビターが出現している状態及び凝固第T因子(フィブリノゲン)が欠乏している状態の場合は、B表(検査所見)によらず、A表(臨床所見)、治療及び病状の経過、具体的な日常生活状況等を十分考慮し、総合的に認定する。

(6) 検査成績は、その性質上変動しやすいものであるので、血液・造血器疾患による障害の程度の判定に当たっては、最も適切に病状をあらわしていると思われる検査成績に基づいて行うものとする。 特に、輸血や補充療法により検査数値が一時的に改善する場合は、治療前の検査成績に基づいて行うものとする。

(7) 血液・造血器疾患の病態は、各疾患による差異に加え、個人差も大きく現れ、病態によって生じる臨床所見、検査所見も、また様々なので、認定に当たっては前記(5)のA表及びB表によるほか、他の一般検査、特殊検査及び画像診断等の検査成績、病理組織及び細胞所見、合併症の有無とその程度、治療及び病状の経過等を参考とし、認定時の具体的な日常生活状況等を把握して、総合的に認定する。

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【当事務所コメント】

※血友病(凝固因子欠乏症)の場合は(5)の「最も適切に病状をあらわしていると思われる検査成績」とは、凝固因子の補充を行っていない状態での検査成績となり、時間の経過とともに減少していく補充因子がなくなった状態まで待つことは関節症状等の障害を悪化させる危険が大きくなりますので、生涯での最も低い検査結果を診断書に記入してもらうことが必要だと考えます。

※当事務所では、障害年金請求代理をご依頼いただいた場合には、医師に診断書を書いてもらうようお願いする際にご本人に同行して、専門家として診断書についての説明を医師に対して行っています。


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安部敬太社会保険労務士事務所
社会保険労務士 安部敬太
安部敬太
東京都東村山市

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